コインランドリービジネスの現状と将来性
伸長するコインランドリー市場
コインランドリーの歴史
コインランドリーは、1930年頃イギリスで発祥し、その後アメリカで1955年にコイン式全自動洗濯機が開発されて以降、急速に発展したと言われています。日本では、昭和46~50年頃に国産初のコイン式洗濯機、コイン式ガス乾燥機が開発され、急速に設置台数が増えていきました。コインランドリーは、当初公衆浴場またはクリーニング業者が兼業し、独身者や学生といった電気洗濯機を持たない若年層をターゲットとした都市型ランドリーとして普及しました。その後、駐車場を完備した郊外型ランドリーの出店が始まると、毛布やふとんといった大物洗いが出来ることで、主婦層からも歓迎され、進展しています。
コインランドリーは毎年着実に成長し続けています
厚生労働省の調査では、全国のコインランドリー店舗数は毎年5%前後の伸び率で順調に伸び続けています。タイプ別の内訳では平成17年時点で都市型店舗が約56%、郊外型店舗が約44%と推定されていますが、近い将来都市型と郊外型の店舗数は逆転するといわれています。
コインランドリー需要向上の背景
主婦層の利用が増加するコインランドリー
コインランドリーは今や主婦層の利用が多くなっています。広い駐車場を完備した郊外型店舗が多くなり、気軽に行きやすい環境が整ったことに加え、女性の社会進出や共働き世帯の増加といったことが背景にあります。家事の時間を短くするために、コインランドリーで洗濯物をまとめ洗いする利用者が増えているようです。
さらに、毛布やふとんといった大物洗いができることが主婦層に受け入れられています。
郊外型・大型店舗化が進んでいます
コインランドリーの大型店舗化も進んでいます。店舗の立地が都市型から幹線道路沿いの郊外に大型の洗濯・乾燥機を備えた店舗が現在のトレンドとなっています。また「大型・大物洗い」のニーズの増加や、ハウスダストや花粉にアレルギー症状を持つ人が増えており、毛布や布団、カーテンなどを定期的に洗いたいというニーズも増えています。これによりコインランドリー設備の大型化は加速していくことが予測され、店舗の大型化もさらに必要となってきます。
今後も伸長が期待されるコインランドリー市場
日本でのコインランドリー利用率は6%程度と推定されています。コインランドリーの先進国であるアメリカでの利用率は20%以上と言われています。
日本のライフスタイルが欧米化している今後、コインランドリーの利用率は増々増加していくことが予測でき、有望な市場として期待できます。